新スポットも登場!箱根「新・十湯」も見どころ満載

「HAKONEIKU」 新スポットも登場!箱根「新・十湯」も見どころ満載

箱根は、由緒ある「箱根七湯」に加えて、新たな温泉地の開発や観光スポットの登場など、時代とともにその姿を変えてきました。

交通網の発達や観光スタイルの多様化にともない、各地に個性豊かな温泉地が誕生し、現在では「箱根十七湯」と呼ばれるほどの広がりを見せています。

本記事では、七湯に続く「新・十湯」の魅力をエリア別にご紹介し、定番とはひと味違う、もう一歩先の箱根旅へとご案内いたします。


PICK UP

箱根七湯から十七湯へ

火山の恵みが豊かな箱根には各地で温泉が湧き、東海道沿いに温泉街が栄え、箱根七湯と呼ばれていました。

開湯は奈良時代とされていますが、広く知られるようになったのは江戸時代のことです。

さらに明治以降は保養・観光開発が進み箱根十七湯へと発展を遂げました。



大平台(おおひらだい)温泉エリア

姫之湯
大平台温泉は1951年に宮ノ下から温泉を引湯し、共同浴場「箱根大平台温泉 姫之湯」が開業したことから始まりました。その後、地域の努力により大平台独自の源泉も採掘され、今では豊かな湯量を誇っています。

アルカリ性単純温泉の透明な湯は肌触りもよく、老若男女問わず楽しめるやさしい湯質です。館内には昭和レトロな雰囲気が漂い、地元の人々はもちろんのこと観光客にも親しまれています。

また、駐車場のそばには「美肌の滝」と名付けられた小さな滝があり、ここから流れる温泉は容器を用意すれば有料で持ち帰ることができます。


大平台駅のスイッチバック
大平台駅では、急勾配を走る箱根登山電車のスイッチバック運転を間近で見ることができます。

スイッチバックとは、急な山道を列車が前後に折り返しながら登っていく運転方式です。箱根登山電車では、ジグザグに進路を切り替えながら、標高差約445メートルの山道を力強く上っていきます。

鉄道技術の進歩により、現在では全国的にも珍しい運転方式となっています。大平台駅ではその様子をホームから観察することができることから、多くの観光客や鉄道ファンが訪れています。



小涌谷(こわくだに)温泉エリア

箱根小涌園 蓬莱園
「箱根小涌園 三河屋旅館」の敷地内にある、広大な日本庭園です。大正初期に三河屋旅館の創業者である榎本恭三氏により造営されました。

約5,000坪の敷地には、四季折々の自然美が広がります。ツツジの名所として知られていますが、春には桜、秋には紅葉を楽しむことができます。特に11月中旬から下旬にかけては紅葉の見ごろを迎え、箱根連山を背景に、色づく木々が織りなす風景を楽しむことができます。

静寂に包まれた庭園をゆったりと歩く時間は、都会の喧噪を忘れさせてくれることでしょう。

箱根小涌園 ユネッサン
「箱根小涌園 ユネッサン」は、水着で入浴できる温泉スパなど、多彩なアクティビティを備えた大型の温泉テーマパークです。

屋内エリアには、ワイン風呂や地中海をイメージした温水プールなど、天候を気にせず楽しめる施設が充実しています。

屋外の展望露天風呂からは、箱根の山並みや相模湾を望む絶景を楽しむことができます。特に晴天時の開放感あふれる景色は好評です。

小さなお子さまが楽しめる浅いプールや貸切風呂もあり、家族連れでも安心して利用することができます。



宮城野(みやぎの)温泉エリア

宮城野温泉会館
宮城野で初めて湧出(ゆうしゅつ)した源泉を活用してできた日帰り温泉施設です。地元の人々に親しまれ、観光客も散策の途中に気軽に立ち寄れる、落ち着いた雰囲気が魅力です。

内湯と露天風呂のほか、2階には85畳の大広間があり、湯上がりにゆったりとくつろぐことができます。

はこね宮城野国際ます釣場
早川渓谷の豊かな自然に囲まれた釣り施設です。早川常設釣場ではニジマスやヤマメが1日2回放流され、川釣りの醍醐味を気軽に体験できます。

釣り上げたニジマスは、有料で塩焼きにして味わうことも可能です。

予約制となりますが、早川河川敷にはバーベキュー施設も敷設されています。


吾妻はやの碑
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)ゆかりの石碑です。「吾妻はや」とは、東征の途中で亡き妻を偲び日本武尊が発したとされる言葉で「ああ、我が妻よ…」という意味を持ちます。石碑は、箱根越えの古道「碓氷道(碓氷峠)」の沿道にあり、周辺には竹林やあぜ道が続く、のどかな散策路が広がります。

宮城野城跡
宮城野城は、詳しい歴史は明らかではありませんが、室町時代中期以前に小田原近辺を治めていた大森氏の支配下で築かれた山城ではないかと考えられています。

現在は山頂の尾根に小規模な曲輪(くるわ)の遺構や堀底道(ほりぞこみち)が残り、往時の面影を今に伝えています。



強羅(ごうら)温泉エリア

明星ヶ岳(大文字)
小田原市と箱根町の境に位置する標高約924mの山で、約35万年~27万年前に形成された箱根外輪山の一峰です。

毎年8月16日には「箱根強羅夏まつり大文字焼」が行われることから、「大文字山」の呼び名でも親しまれています。1921年に始まった大文字焼は、うら盆の送り火として松明の炎で大の字を描く、箱根の夏を彩る風物詩です。

とはいえ、明星ヶ岳の魅力は夏だけではありません。秋には「大」の字を包み込むように木々が色づき、山一面に紅葉が広がります。

冬は火の入らない「大」の字がくっきりと現れ、雪や霜に覆われた山肌に映える様子も見どころの一つです。

また、ハイキングで紅葉狩りを楽しむのも格別です。火山活動により形成された地形と色づく木々とのコントラストが見事で、山頂を目指す道のりは心に残るひとときとなるでしょう。

ハイキングコースとしては、宮城野から明星ヶ岳を目指すルートが一般的で、宮城野橋バス停近くにある登山口から頂上へと向かいます。晴れた日には、山頂から富士山や強羅・宮城野エリアの街並みを一望することができます。



二ノ平(にのだいら)温泉エリア

亀の湯
「亀の湯」は、地域の人々に長年親しまれてきた日帰り温泉施設です。1953年、敷地内の地下約300mから温泉が掘削され、地元の人々の共同湯として開業しました。これが「二ノ平温泉」の歴史のはじまりとされています。

建物は民宿のような佇まいで、浴室には内湯と家族風呂が用意されています。内湯の浴槽はこぢんまりとした造りで、昭和の家庭風呂を思わせるような懐かしい趣があります。

最大の特長は、源泉かけ流しで豊富に提供される良質な泉質です。無色透明の泉質は肌あたりがやわらかく、入浴後に肌がしっとりとなめらかに整うことから「美人の湯」とも称されています。



芦ノ湖(あしのこ)温泉エリア

箱根町立森のふれあい館
「箱根やすらぎの森」の中心施設で、動物や植物の展示を通じて、自然のすばらしさ、森林の大切さを学ぶことができます。工作体験の木の実クラフトも人気です。

森を舞台に、植物や生き物を観察するガイドウォークやクイズラリーなど、自然に親しむための体験型プログラムも随時開催されています。

賽の河原
芦ノ湖畔に立ち並ぶ、石仏と石塔の群像です。箱根越えの難所で旅の安全を願う人々により、多くの石仏や石塔が湖畔に祀られました。

湖水が迫るその光景が、地獄の「賽の河原」を思わせることから、この名が付いたとされています。

かつては周辺一帯に点在していましたが、現在は箱根神社「一の鳥居」のそばに集められ、往時の祈りの風景を今に伝えています。

白浜
芦ノ湖西岸の散策途中に立ち寄ることができる、風光明媚な砂浜です。湖岸にゆるやかに広がる砂浜は、休憩や景色を楽しむのに最適です。

対岸には、芦ノ湖越しにそびえる駒ヶ岳が美しく映え、撮影スポットとしても知られています。



仙石原(せんごくはら)温泉エリア

長安寺
仙石原にある曹洞宗の古刹で、五百羅漢像と四季折々の美しい景観で知られています。

五百羅漢とは、お釈迦様の弟子として修行を重ね、悟りを開いた高僧500人を指します。

境内の苔むした小路を歩きながら、紅葉とともに境内の五百羅漢像を眺めれば、秋の風情をより一層味わうことができます。

羅漢像はそれぞれ表情が異なり、一体一体に見入るうちに、時間の流れを忘れてしまうかもしれません。澄みわたる秋空の下、色づく木々と羅漢像が並ぶ境内の散策は、美しさと尊厳のひとときを与えてくれることでしょう。

箱根武士の里美術館(はこねもののふのさとびじゅつかん)
「箱根武士の里美術館」は、室町時代から江戸時代にかけての武家文化を伝える私設美術館です。

甲冑武具や浮世絵、蒔絵、茶道具など、歴史的価値の高い美術工芸品の数々を展示しています。重厚な武具や、職人技の結晶ともいえる美術品のコレクションからは、武士文化の魅力が感じられます。

館内では、鎧や兜を実際に試着できる甲冑着付けも体験いただけます。戦国武将の装いで記念撮影を楽しむことができ、旅の思い出としても印象深いひとときとなることでしょう。



姥子(うばこ)温泉エリア

ちきゅうの谷
2025年4月に大涌谷駅前に誕生した、体感型の展望エリアです。荒々しい岩肌や噴気、硫黄の匂いなど、噴火活動を間近に感じられることから「ちきゅうの谷」と名付けられました。

展望デッキには全身を風が吹き抜ける「風の輪テラス」、足元に大地が迫る「息吹のデッキ」、そしてパノラマが広がる「大空のほとり」などが設置されています。

ゴンドラ庭園
箱根ロープウェイ開業当初に使用されていた、懐かしいゴンドラが展示されています。現在の車両よりコンパクトで、角ばったフォルムや柔らかな色合いが愛らしく、昭和レトロな雰囲気が漂います。

姥子駅近くにある庭園内には四季の植物が植えられ、心地よい空間でゴンドラを間近に眺めることができます。記念撮影をする人々も多く、幅広い世代に親しまれる憩いの場となっています。

船見岩
箱根・大涌谷の水蒸気爆発により誕生した丘に佇む「船見岩」は、かつてこの岩の上から芦ノ湖が見渡せたことに由来して名付けられました。

今では周囲の木々に視界を遮られ、湖はわずかにしか見えませんが、地形の変化とともに時を重ねてできた岩は、箱根の火山活動の歴史を静かに物語っています。



湯ノ花沢(ゆのはなさわ)温泉エリア

箱根湯の花ゴルフ場
箱根駒ヶ岳の山並みを背に、高原に広がる18ホールの絶景ゴルフコースです。全ホールが連続してプレーできるスループレー方式で、相模湾や江ノ島まで一望できるロケーションが魅力です。高低差が少ないため、初心者から上級者まで快適に楽しむことができます。

名物の9番ホール「湯の香り」は、広々としたフェアウェーで思いきりティーショットを打てるホールとして親しまれています。

誰でも利用できるパブリックコースは、全カートにGPSナビを搭載し、コース案内もスムーズです。



蛸川(たこがわ)温泉エリア

箱根駒ヶ岳 芦ノソラ
2025年4月にリニューアルオープンした駒ヶ岳山頂の展望広場です。デッキに立てば、眼下には芦ノ湖と箱根外輪山、そして富士山の雄大な姿が広がります。

さらに、相模湾や駿河湾の海原も見渡せるほか、天気に恵まれた日には、横浜ランドマークタワーや東京スカイツリーも遠望することもできます。

浮遊感を味わえるデッキや富士山を背景に写真撮影ができる巨大フォトフレーム「富士ノガク」など、写真映えスポットとしても人気を集めています。

絶景日帰り温泉 龍宮殿本館
芦ノ湖のほとりに建つ老舗旅館「龍宮殿」の日帰り温泉施設です。

富士山を背景に芦ノ湖を望む雄大な風景が魅力で、ロケーションの素晴らしさが評判を呼んでいます。

入浴の前後に利用できる食事処や湯休処も充実しています。名湯と絶景を同時に楽しみながら心と体を癒す、贅沢なひとときを体験することができます。

箱根園ショッピングプラザ
芦ノ湖畔の複合リゾート施設「箱根園」内にあるショッピングスポットで、園内レジャーの合間に気軽に立ち寄ることができます。

1階は地元の名産品やスイーツなどのお土産コーナーをはじめ多彩な商品が揃っています。箱根限定のお菓子や雑貨など、旅の思い出にふさわしい一品に出会えるかもしれません。


POINT

旅の達人になる、もう一歩先の箱根へ

箱根は、古くから親しまれてきた歴史ある温泉地です。伝統を守りながらも新たな魅力を生み出し進化を続けています。

箱根七湯から十七湯へと広がった温泉文化は、湯ごとに異なる個性と物語があり、訪れる人々を惹きつけてきました。

定番の名所巡りにとどまらず、地域に根ざした歴史や伝承に触れたり、自然と一体になれるアクティビティを体験したり、少し視点を変えることで新たな発見が得られることでしょう。

名湯や老舗旅館に加えて、新たに誕生した体験型施設や観光スポットも増えています。いつものルートを一歩外れ、まだ出会っていない箱根の魅力を探す旅に出かけてみてはいかがでしょうか。



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