箱根の豊かな自然に抱かれた、由緒ある七つの社寺を巡る「箱根七福神巡り」。室町時代に始まった七福神信仰は、江戸時代に入り庶民の間で隆盛を極めました。2000年代に入り、古くからの霊場であり東海道の要所でもあった箱根の地にも、新たな巡拝ルートとして箱根七福神が整備されました。
箱根七福神巡りでは、箱根の豊かな自然や歴史に触れながら、開運を願うことができます。七つの社寺を巡る道中は、芦ノ湖の景観や情緒あふれる参道など、箱根ならではの魅力にあふれています。日帰りでも宿泊でも、それぞれのスケジュールに合わせた自由な過ごし方が可能です。
箱根七福神巡り完全ガイド|開運スポットと巡拝ルートを紹介
「HAKONEIKU」箱根七福神巡り完全ガイド|開運スポットと巡拝ルートを紹介
各地の名所を巡りながら開運祈願や御朱印集めをする旅が、静かな人気を呼んでいます。松の内に限らず一年中いつでも巡拝でき、四季折々の景色を眺めながら自分のペースで楽しむことができるのが魅力です。
雄大な芦ノ湖や江戸の風情を感じる旧街道など、豊かな自然と歴史に彩られた箱根の地。ここには、大黒天や恵比寿神をはじめとする「箱根七福神」が祀られています。都会の喧騒を離れ、箱根で心静かに七つの福を授かる特別な休日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
Contents
福を求めて巡る、箱根七福神の開運旅へ
七つの福徳を授かる箱根七福神
箱根の歴史ある四社三寺に七福神が祀られています。 関東屈指の霊場としても名高い「箱根神社」を筆頭に、独自の歴史を紡いできた名刹が連なっています。清冽な空気が満ちる社寺をひとつひとつ丁寧に参拝すれば、七つの福徳がもたらされると信じられています。
開運財福をもたらす大黒天
打ち出の小槌と大きな宝物袋を手に、米俵の上で福々しい笑みをたたえる「大黒天」。親しみやすい微笑みで古くから多くの人々の心を潤し、商売繁盛や財福をもたらす開運の神様として尊崇されてきました。インド神話に起源を持ち、中国を経て日本へと伝来したといわれています。
風情あふれる箱根旧街道沿い、寄木の里として知られる畑宿の一里塚近くに建つ「守源寺」で、大黒天をお参りすることができます。1670年の開創より三百有余年、この地を行き交う幾多の旅人を見守り続けてきた古刹です。木々に映える鮮やかな赤色の奉納旗が立つ石段が、お参りへの入り口です。
商売繁盛をもたらす恵比寿神
釣竿と立派な鯛を手に、柔和な笑みを浮かべる「恵比寿神」。古くは航海の安全や大漁を願う守り神として崇められ、今では商売繁盛の神様として篤く信仰されています。七福神の中では唯一の日本由来の神様です。
関東総鎮守(そうちんじゅ)として高名な「箱根神社」では、この恵比寿神の福徳を授かることができる恵比寿社を構えています。荘厳な大樹の森に抱かれた境内へと歩みを進めると、目前に延びる石段の先に神聖な空気が満ちる本殿、良縁を結ぶ「九頭龍神社新宮」が鎮座し、日々多くの人々が祈りを捧げています。
福徳円満へ導く布袋尊(ほていそん)
おおらかな微笑みとまん丸な太鼓腹、度量の広さを表すとされる大きな袋を携えた「布袋尊」。笑門来福や夫婦円満、金運招福をもたらす神様として知られています。中国の唐代に実在した禅僧がモデルとされています。
この布袋尊をお祀りするのは、国道1号線東側に位置する曹洞宗の名刹「興福院」です。箱根権現の子院であった「金剛王院東福寺」が起源とされ、長きにわたり貴重な仏像の数々を大切に守り伝えてきました。境内では、おだやかな表情をたたえた六地蔵や季節を彩る藤棚が、旅人をやさしく迎えてくれます。
長寿と家庭円満をもたらす寿老人
長寿と家庭円満をもたらす福神として、古くから人々の信仰を集めてきた「寿老人」。中国の道教における仙人とされ、夜空に輝く「南極老人星」の化身とも称される極めて神秘的な神様です。白く長い髭に、杖と桃を手にした姿で現されます。
江戸初期の箱根宿開設の折、関所のそばに創建された「本還寺(ほんげんじ)」で、寿老人を拝むことができます。創建当時の面影を残す風格ある瓦屋根の山門をくぐれば、外界の喧騒から切り離された静謐な境内が広がります。その澄み渡る空気の中、木の温もりに包まれたお堂の奥で、寿老人が静かに旅人の訪れを待っています。
勝利と勇気をもたらす毘沙門天
勝利と開運を司る、七福神で唯一の武神として異彩を放つ「毘沙門天」。甲冑を身に纏った勇ましい姿で人々に勇気をもたらします。仏教の守護神としてインドより伝来した、気高く力強い神様です。
芦ノ湖の南岸、駒ヶ岳の麓に鎮座する「駒形神社」の毘沙門天社をお参りすると、毘沙門天のご利益を授かることができます。地元の人々から「駒形さん」と呼ばれ親しまれている駒形神社は、古より地主神として、また箱根神社の末社としてこの地を見守ってきました。かつて名だたる武将たちがこぞって勝利を祈った由緒ある場所で、胸に秘めた熱い祈りを捧げてみてはいかがでしょうか。
芸術と財運を司る弁財天
琵琶を奏でる美しい天女の姿で現される「弁財天」。インドに実在した聖なる川の化身とされ、現代でも財宝や芸術、恋愛、学業など、人生に多彩な恵みをもたらす女神として尊崇されています。
弁財天をお祀りするのは、箱根七福神の中では唯一、江戸以前からの歴史を持つ「阿字ヶ池弁財天」です。阿字ヶ池のほど近くに位置し、深い森に包まれた境内には、周囲とは一線を画す神聖な空気が満ちています。
心静かに参拝を終えた後、鳥居を出て右手に続く木道へ進むと、やさしく響く鳥の声や四季折々の草木など、箱根の豊かな自然の中で五感を満たす贅沢なひとときを過ごすことができます。
幸福と長寿をもたらす福禄寿
人生を豊かに彩る幸福・財宝・長寿の三つの徳をもたらすとされる「福禄寿」。鶴や亀を従え、慈愛に満ちた笑みを浮かべた姿で現されます。寿老人と同様、中国の道教を起源とする福神です。
福禄寿のお参りができるのは、大正時代に藤田平太郎男爵の別邸「貴賓館」の守護神として創建された「山王神社」です。通りの喧騒をあとに小径の奥へと歩みを進めると、静穏な空気に満ちた境内に辿り着くことができます。旅の締めくくりには、隣接する小涌園にて、地元のグルメや極上の名湯を堪能してはいかがでしょうか。
御朱印と専用色紙を旅の記念に
参拝後は、訪れた社寺で御朱印をいただくと旅の記念になります。「本還寺」「守源寺」「山王神社」では、宝船が描かれた箱根七福神巡りの専用色紙(1枚500円)も用意しています。また一部の社寺では、窓口が不在の際でも、初穂料(はつほりょう)や納経料(のうきょうりょう)を賽銭箱へ納め御朱印を自身で受け取るかたちで授かることができます。
箱根七福神を巡るモデルルート
箱根の山々の間に点在する七福神ゆかりの社寺。箱根の雄大な景色も楽しみながら、自分のペースで自由に参拝してみてはいかがでしょうか。箱根湯本駅からバスや徒歩で向かい、登山電車も駆使すれば、日帰りでも巡ることができます。
箱根湯本駅から巡るルート概要
箱根湯本駅から旧街道を辿りつつ、一筆書きのように進むと、移動の負担を抑えながら箱根七福神を巡ることができます。道中では、歴史情緒あふれる街道や荘厳な杉並木、青く輝く芦ノ湖に映える富士山など、箱根を代表する名所・旧跡の数々をあわせて楽しめるのが大きな魅力です。
【箱根湯本発のモデルルート】
■ 箱根湯本駅
↓バスで約20分
①守源寺(大黒天/畑宿)
↓バスで約20分
②箱根神社(恵比寿神/元箱根)
↓徒歩で約10分
③興福院(布袋尊/元箱根)
↓バスで約10分
④本還寺(寿老人/箱根町)
↓徒歩で約5分
⑤駒形神社(毘沙門天/箱根町)
↓徒歩で約5分
④本還寺(寿老人/箱根町)
↓バスで約15分
⑥阿字ヶ池弁財天(弁財天/芦之湯)
↓バスで約10分
⑦山王神社(福禄寿/小涌谷)
バスと徒歩で巡るポイント
箱根七福神は広範囲に点在しているため、日帰りの場合はいかにスムーズに移動するかが鍵となります。箱根神社と興福院、本還寺と駒形神社のように近接する社寺へは、徒歩で続けて参拝すると効率的です。なお、本還寺と駒形神社は徒歩でしか移動できません。
また、バスを何度も乗り降りするなら「箱根フリーパス」などのお得な割引乗車券をあらかじめ用意しておくのがおすすめです。
一部、山道や階段を歩く場面もあるため、履き慣れた靴を選び、箱根登山バスの時刻表を事前に確認しておくと、安心感のある旅になります。
箱根七福神を巡り七つの福徳を授かろう
箱根の自然と歴史を感じながら七つの福徳を授かる箱根七福神巡り。バスを利用して効率よく巡れば、日帰りで気軽に楽しむことができます。もしくは周辺に宿を取ると、よりゆとりを持った贅沢な旅が実現することでしょう。
自分に合った旅のスタイルを選んで、日常から一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
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