春から夏にかけての箱根は、夜景や星空観賞に最適なシーズンを迎えます。標高の高い展望台や芦ノ湖畔の開けた場所では、都会では見ることのできない壮大な星空や夜景のパノラマが広がります。
さらに、日没直後の富士山が描く気高いシルエットは、この地ならではの魅力です。夕方から夜へと移ろう空のグラデーションも、ぜひお楽しみください。
箱根の夜を満喫!春夏に訪れたい夜景と星空の絶景スポット
「HAKONEIKU」 箱根の夜を満喫!春夏に訪れたい夜景と星空の絶景スポット
多彩な表情を持つ箱根は、何度も訪れたくなる人気の観光地です。雄大な富士山や美しい芦ノ湖をはじめとする絶景に加え、歴史や文化、アートに触れる旅など、訪れるたびに新鮮な出会いがあることでしょう。
箱根の魅力の一つとして、夜の美しさも見逃せません。不夜城のような都会を離れ、澄んだ空気に包まれた箱根では、夜の景色がより一層神秘的に映ります。夜景と星空を求めて、箱根へ足を運んでみませんか。ここでは、春夏におすすめの夜景&星空スポットをご紹介します。
※写真はすべてイメージです
春から夏にかけての箱根は、夜景や星空観賞に最適なシーズンを迎えます。標高の高い展望台や芦ノ湖畔の開けた場所では、都会では見ることのできない壮大な星空や夜景のパノラマが広がります。
さらに、日没直後の富士山が描く気高いシルエットは、この地ならではの魅力です。夕方から夜へと移ろう空のグラデーションも、ぜひお楽しみください。
箱根には、息をのむような夜景スポットが点在しています。ここでは、特に魅力的な2つの展望台をご紹介します。
標高1,000メートルを超える「大観山展望台」からは、相模湾や伊豆半島までを一望できます。きらめく街あかりが織りなす光のパノラマは、まさに圧巻の美しさです。
「箱根芦ノ湖展望公園」は芦ノ湖スカイライン沿いに位置するビュースポットです。神秘的な芦ノ湖と夜景が織りなすコントラストは、訪れる人の心に深く刻まれることでしょう。
箱根外輪山の南東に位置する「大観山展望台」は、標高1,015メートルの山頂から壮大な夜景を楽しむことができる人気スポットです。
スカイラウンジからは、神秘的な芦ノ湖と雄大な富士山、箱根を象徴する駒ヶ岳などの中央火口丘、金時山をはじめとする外輪山群が一望できます。さらに、天気の良い日には南アルプスの山並み、三浦半島や房総半島の海岸線、さらには遠く大島まで視界に広がり、360度のパノラマビューを堪能できます。
日没直後から刻々と変化する空の表情は、ことのほか魅惑的です。夕暮れの柔らかな光が山々を染め、やがて闇が訪れると、下界には無数のあかりが瞬き始めます。
展望台は1階と2階に分かれていて、1階のフードコートでは軽食を、2階の喫茶ラウンジではドリンクやスイーツを味わえます。特に2階からの眺めは、ゆったりとした空間で夜景を満喫できると好評です。宮ノ下の老舗「富士屋ホテル」のクッキーなども販売されており、箱根ならではの味わい深いお土産としておすすめです。
なお、標高が高いため、特に春先は気温が低くなります。防寒具を持参するなど、快適に夜景観賞ができるよう準備を整えましょう。
箱根の夜景スポットとして名高い「芦ノ湖展望公園」は、全長約5キロメートルの「箱根スカイライン」の中間地点に位置しています。24時間いつでも訪れることができるため、春夏の夜のドライブにぴったりのスポットです。
抜群のロケーションは、箱根屈指の眺望を誇ります。東側には神秘的な芦ノ湖が広がり、西側には裾野市と御殿場市の街あかりが織りなす夜景を一望できます。天気が良い日の夕暮れ時には、街のあかりと富士山のシルエットが重なる絶景に出会えることでしょう。
駐車場から階段を上がると、ベンチが備え付けられた展望スポットに到着します。ここで腰を下ろし、ゆっくりと壮大な夜景を堪能しましょう。芦ノ湖から外輪山、富士山へと至る夜景は、このスポットならではの贅沢な眺めです。
また、湖尻峠で「芦ノ湖スカイライン」に接続しているため、夜景巡りの起点としても最適です。ただし、園内は外灯が少ないため、足元には十分にご注意ください。夜の箱根を安全に楽しむために、懐中電灯の持参をおすすめします。
箱根の夜は、夜景だけが魅力ではありません。視線を上げれば、天空には星々が織りなす壮大なドラマが広がっています。
春の夜空には、しし座のデネボラ、おとめ座のスピカ、うしかい座のアークトゥルスを結ぶ「春の大三角」が輝きます。また、柄杓の形をした「北斗七星」など、見つけやすい星座や星列が数多く点在しています。
夏になると、天の川がひときわ明るく輝きます。こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブを結ぶ「夏の大三角」が夜空を彩ります。ベガとアルタイルは、七夕伝説の織姫と彦星に例えられます。
ネオンに染まる都会の夜空では、望むべくもない満天の星々が箱根では心ゆくまで堪能できます。
芦ノ湖畔の「箱根園」から駒ヶ岳山頂までを結ぶ「箱根 駒ヶ岳 ロープウェー」は、箱根の絶景を空中から満喫できる特等席です。
ゴンドラからは芦ノ湖を中心に箱根の全景が広がり、北には富士山の雄姿が威風堂々とそびえ立っています。晴れた日には、駿河湾から伊豆半島、さらには伊豆七島や房総半島までを一望でき、壮大な景色に心を奪われることでしょう。
日が沈むと、駒ヶ岳山頂は星空観賞の絶好のスポットへと姿を変えます。標高1,356メートルの山頂は夜の帳(とばり)に包まれ、星々が神秘的な輝きを放ちます。流星群の鑑賞スポットとしても人気があり、運が良ければ流れ星に出会えるかもしれません。
ロープウェーは通常、朝9時から夕方16時30分まで運行していますが、天体観測に最適な時期にはナイトツアーが開催され、夜間運行が行われることもありますので、事前に確認しておきましょう。
満々とした水を湛える芦ノ湖は、周囲19キロメートル、面積6.9平方キロメートルに及ぶ雄大な湖です。古くから「九頭龍大神(くずりゅうおおかみ)」が鎮座すると伝えられ、神秘的な雰囲気を漂わせています。
箱根を代表する景勝地として多くの観光客で賑わう芦ノ湖ですが、夜になると昼間の活気とは打って変わり、静寂に包まれた幻想的な世界が広がります。夜空には無数の星々が瞬き、息をのむ美しさです。昼とは異なる魅力を持つ夜の芦ノ湖を、ぜひ体感してみてください。
例年7月31日~8月6日にかけて開催される「芦ノ湖夏まつりウィーク」では、花火大会など多彩な催しも行われます。この時期は静寂の夜から一変し、湖畔は華やかな夏の賑わいに包まれます。
また、芦ノ湖周辺や湖を望む高台には、趣のある旅館やホテルが点在しています。これらの宿に滞在すれば、ゆったりと流れる時間の中で、心ゆくまで星空観賞を楽しむことができます。湖面に降り注ぐ星々の光は、宇宙の雄大さと神秘を静かに語りかけてくれることでしょう。
箱根の夜景と星空を心ゆくまで楽しむためには、いくつかの準備と心がけが必要です。まず、安全面には十二分にご注意ください。夜間の散策は必ず複数人で行い、懐中電灯を忘れずにご携帯ください。スマートフォンのライトも便利ですが、予備の照明があると安心です。足元の悪い場所も多いため、歩きやすい靴での散策がおすすめです。
天候変化には特に注意が必要です。晴れていても、急に天候が崩れることがあるので、現地の観光案内所や宿泊施設からの情報を参考に行動しましょう。
また、標高の高い展望台や山頂では、日中と夜間で気温が大きく変化します。特に春先や初夏は、暖かな日中から一転して冷え込むこともあります。防寒対策として、暖かな上着を用意しておきましょう。
星座の観察では、その時期の星座を事前に調べておくことをおすすめします。双眼鏡や星座早見盤があれば、一層楽しみが広がることでしょう。
なお、展望台や公園には営業時間が設けられています。閉園時間や公共交通機関の運行時間なども確認しておき、余裕を持った行動計画を立てることもおすすめします。
ご紹介したとおり、箱根には、宝石を散りばめたような夜景や、星々が降るように輝く夜空を堪能できるスポットが数多く点在しています。
昼間は何気なく通り過ぎていた川のせせらぎや、風のそよぎの心地よさも、夜の静寂の中ではひときわ鮮明に感じられ、改めてその美しさに心を奪われることでしょう。
花々と明るい日差しに彩られる昼の箱根と、闇と光が織りなす幻想的な夜の箱根。どちらも得がたい魅力があります。静寂に包まれた夜の箱根で、新たな感動と出会うひとときをお楽しみください。