箱根に春が訪れると、墨絵のような静寂な冬景色から、色鮮やかな水彩画の世界へと一変します。
春から夏にかけての新緑や清涼な風の心地よさは、他の季節では味わえない魅力です。箱根路に咲き誇る桜やツツジなど、花々が織りなす景色も見どころです。ハイキングや散策に最適なこの季節、箱根の豊かな自然からパワーをもらい、日々の疲れを癒してみませんか。
温泉での安らぎのひとときや美術館での芸術鑑賞など、多彩な楽しみも待っています。老舗で味わう伝統の味も、きっと心に残る思い出となることでしょう。
【特集】春夏に訪れたい箱根
「HAKONEIKU」春夏に訪れたい箱根
春の箱根は草木が芽吹き、生命力に満ち溢れるシーズンです。夏になると濃い緑と爽やかな風が迎えてくれます。新緑に包まれた山々を背景に遊覧船が白い航跡を描く芦ノ湖、若葉萌える仙石原、爽やかな風が吹き抜ける旧街道沿いの畑宿など、名所ごとに趣の異なる風景が旅情を誘います。
今回は春夏ならではの箱根の魅力とともに、おすすめの美術館や老舗茶屋といった観光スポットをご紹介します。ゆったりと流れる時間に身をゆだねながら、春夏の箱根の魅力に触れる旅へと出かけてみてはいかがでしょうか。
箱根に春が訪れると、墨絵のような静寂な冬景色から、色鮮やかな水彩画の世界へと一変します。
春から夏にかけての新緑や清涼な風の心地よさは、他の季節では味わえない魅力です。箱根路に咲き誇る桜やツツジなど、花々が織りなす景色も見どころです。ハイキングや散策に最適なこの季節、箱根の豊かな自然からパワーをもらい、日々の疲れを癒してみませんか。
温泉での安らぎのひとときや美術館での芸術鑑賞など、多彩な楽しみも待っています。老舗で味わう伝統の味も、きっと心に残る思い出となることでしょう。
箱根には、春から夏にかけて訪れたい魅力的なスポットが各地に点在しています。
数ある見どころのうち、ヴェネチアの美意識が息づく「箱根ガラスの森美術館」、江戸の風情を今に伝える「甘酒茶屋」、現代日本画の名品を集めた「成川美術館」の3つのスポットをご紹介します。
いずれも、春夏の散策にぴったりの風光明媚なロケーションに位置し、美しい景色とともに芸術や歴史、そして美味しい甘味を楽しむことができます。旅のプランに加えてみてはいかがでしょうか。
仙石原の豊かな緑に囲まれた「箱根ガラスの森美術館」は、ヴェネチアン・グラスのきらめきと、四季の花々が織りなす美の世界です。
イタリア・ヴェネチアのガラス工芸品「ヴェネチアン・グラス」は15世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパで隆盛をきわめました。その繊細な技巧は「軽業師の妙技」と讃えられ、王侯貴族を魅了してきた美の結晶です。館内では、貴重なアンティーク・グラスから現代ガラス作家による斬新な作品まで、時代を超えて愛されるガラス芸術の粋に触れることができます。
春から初夏にかけては庭園も見頃を迎えます。桜、ツツジ、バラ、アジサイと季節の花々が次々と咲き誇り、約16万粒のクリスタル・ガラスで創られた「光の回廊」からの眺めも息をのむほどの美しさです。
敷地内には生演奏が楽しめるカフェ・レストラン、ミュージアムショップ、そしてガラスの体験工房も併設されています。
■「箱根ガラスの森美術館」基本情報
箱根登山バス「俵石・箱根ガラスの森前」下車すぐ
☎:0460-86-3111
公式:https://www.hakone-garasunomori.jp/
箱根旧街道の石畳が続く畑宿に佇む「甘酒茶屋」は、400年の歴史を誇る老舗茶屋です。
名物の甘酒は、米と米麹のみを使用し、砂糖を一切加えない昔ながらの製法で仕込まれています。創業以来、代々受け継がれた伝統の技で醸し出す甘酒は、時代を超えて愛される極上の味わいです。一口含めばまろやかな甘さが広がり、箱根散策で疲れた体に染みわたることでしょう。
甘酒と並ぶ人気メニュー「力餅」も絶品です。毎朝杵(きね)で搗いた餅を炭火で香ばしく焼き上げた逸品で、海苔と醤油の「いそべ」、きな粉をまぶした「うぐいす」、きな粉にすり立ての黒ごまを混ぜた「黒ごま」の3種が楽しめます。
こちらの茶屋は「神崎与五郎 東下りの詫び証文」の舞台としても知られています。「赤穂浪士四十七士」の一人「神崎与五郎」が茶屋で受けた屈辱にじっと耐え、討ち入りに備えた逸話は、講談や歌舞伎、浄瑠璃(じょうるり)などで今なお語り継がれています。
■「甘酒茶屋」基本情報
箱根登山バス「甘酒茶屋」下車すぐ
☎:0460-83-6418
公式:https://www.amasake-chaya.jp/
芦ノ湖を一望する高台に位置する「成川美術館」は、現代日本画のコレクションにおいて、その数と質の高さで国内トップクラスを誇ります。雄大な眺望とともに、豊かな芸術の世界に浸ることができる珠玉の美術館です。
昭和中期以降の現代日本画を中心としたコレクションは4,000点以上を誇り、戦後の日本画壇の歩みを紹介する美術館として高い評価を得ています。
文化勲章受章画家「山本丘人」の代表作150点余りを中心に「平山郁夫」の作品40点余、さらに「堀文子」「岡信孝」など現代日本画を代表する作家たちの作品群を間近に鑑賞できます。
庭園や展望室からの眺望も見どころの一つです。湖を取り囲む新緑の山々、遠くにそびえる富士山、朱色鮮やかな湖上の鳥居が織りなす風景は、まさに一幅の絵巻物のようです。ガラス張りのティーラウンジ「季節風」からも、この絶景を眺めながらゆったりとした時間を過ごすことができます。
■「成川美術館」基本情報
新宿駅(小田急線)→ 小田原駅/箱根湯本駅(箱根登山バス/伊豆箱根バス)→ 元箱根港
☎:0460-83-6828
公式:http://www.narukawamuseum.co.jp/
春と夏ならではの箱根の魅力と見どころをご紹介しました。
暖かな気候に恵まれる春夏は、箱根旅行のベストシーズンです。東京や横浜からのアクセスの良さも魅力で、長期滞在はもちろんのこと気軽な小旅行にもぴったりです。
この時期の箱根は澄み渡る青空のもと、可憐な花々が咲き誇り、どこまでも歩きたくなるような爽快な気分を味わえることでしょう。散策に疲れたら、美術館や老舗茶屋などふらりと立ち寄ることができる魅力的なスポットも点在しています。
芸術作品との出会いや美しい庭園での憩い、心温まるグルメ体験など、新しい発見と感動を求めて箱根へと足を運んでみませんか。